半端者の日記

あぁ何もかもクソだ。本音を喋れば拒絶される気がする。臭いものにはフタをするのが俺の人生。なんだかイケてそうなものやカッコ良さげなものをまとって取り繕うが、皮を剥げばただのクソ雑魚だ。そう、とても弱い。そんな弱い自分に失望するのもされるのも嫌だから、仮面を被って何とかやり過ごそうとするんだ。本当にどうしようもない。

仮面のひとつは仕事。俺にあるのは仕事だけ。ありのままの自分が認められないし仕事が唯一認められる場だからそこに労力を注いでる(はず)。だから、その基盤が揺らぐと自分が無価値に感じてしまう。

たとえば、キャリアについて聞かれたとする。逃げてきたばかりの人生でキャリアパスはボロボロ。その場しのぎでやってきたものだから、真っ当な理由なんてない。だから、「なぜ辞めたの?」「どうして今はその職業なの?」と言われても答えに窮してしまう。そしてそんな自分に嫌気が差してしまう。

「なぜ辞めたの?」と問われて出てくる答えはあまり積極的なものではない。「辛かったから」「逃げたかったから」以外にないだろそりゃ。一応「◯◯を目指しているからです」とは言うものの、そんなものは世間向けの答えだ。「逃げたくて…」と言って認めてくれる場なんてないからだ。

では、なぜ逃げたくなるのか?まー色々ある。「対価に見合わない」とか「人間関係が嫌だ」とか「タスクが多すぎてキャパオーバー」とか…不満をあげればキリがない。ただ、根本的にわがままなんだ。奴らのルールを心に内在化するのが嫌。仕事を通して彼らは従うことを要求してくる。「君は会社の一員として何を成し遂げたい?」とか言われても「いや、ただの契約者です」としか思わない。

彼らは自分のイデオロギーを押し付ける。あとは従うかどうか。正直な話、イデオロギーを内在化できる人間は評価されやすい。尽くす人間は役に立つからである。承認欲求も満たされる。逆に、染まりたくない人間は居場所を徐々に失ってしまいがちだ。斜めに見る人間は少数派なのである。

俺も常に選択を迫られる。目の前の仕事を、人間関係を、ルールを心の中に入れてしまうかどうか。どちらかに極端に偏ることはない。全てを背負ってしまわぬように狭間で抵抗しているのだ。抵抗するから居場所が無くなる。簡単だ。

やっぱりなんだかダメな人間である。半端者だ。

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元公務員。「ゆるく生きたい…!」「夢がありそう…!」と希望を持って地方から上京したものの、東京の荒波に晒され地獄感を味わう。過労とストレスで体を壊すぐらいなら冷蔵庫を壊そう。