シーシャで嗜む居酒屋の味

Pavilion周辺のイスラームなカフェに入り、シーシャを頼んだ。ミント味。数年ぶりに嗜むシーシャはほろ苦い灰の味がした。

窓際ではヒジャブを被った女性がシーシャをぷかぷか吸っている。向かいの彼氏は自分の煙草をふかしている。この2階席は全面的に喫煙可能なのだ。

隣の席では堪能な英語を喋る若い4人組がゲラゲラ笑っている。地元の集い場なのかもしれないし、シンガポールから来ていたのかもしれない。だべる姿は日本の大学生と何ら変わらないのだった。

右隣のテーブル席では色黒の5人組がやはりベラベラ喋っている。マレーシアが多民族国家と言われる所以である。色々な人種がひとつのお店に集い、思い思いの時間を過ごしているのだ。

アラビックな音色ながら、坂本冬美ばりのこぶしが効いた歌謡曲が流れている。この緩い昭和な雰囲気!まるで場末の居酒屋じゃないか……間違いない。枝豆や焼き鳥が出てくる勢いである。

帰り道、交差点で信号が青になるたびにおもちゃのラッパをブーブー鳴らすおじさんがいた。実にプリミティブな音色である。クアラルンプール到着から約1ヶ月。自分は確実にこの土地に馴染んでいる。

この記事をシェアしてみよう!



コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

ABOUTこの記事をかいた人

アバター

元公務員。「ゆるく生きたい…!」「夢がありそう…!」と希望を持って地方から上京したものの、東京の荒波に晒され地獄感を味わう。過労とストレスで体を壊すぐらいなら冷蔵庫を壊そう。