稼働5日目。同じ時期に入ったエンジニアの彼が優秀である。前向きで、行動が早い。まだ本格的に稼働してはいないものの、設計・実装のベターなパターンを頭に描いていることがわかる着眼点で話す。概算の実力値は自分の1.3倍、しかも2歳年下である。すでにボーダーラインのギリギリに位置している感覚。油断をすればコロコロと坂道を転がって行ってしまうだろう。
自分には注力しているものが3つある。①個人開発、②英語、③エンジニアの能力開発である。12月からバックパッカー向けのWEBアプリケーションとしてTranderを開発してきたし、海外の著名大学の講義が受けられるCourseraというプラットフォームで英語を勉強している。また、同時にエラーパターンの洗い出し等も進めてきた。直近の優先度は①=②〉③というところだろう。
さて、すでに述べた通り、エンジニアとしてはやや遅れを取っている。果たして優先度は変えるべきだろうか?あなたならどうする?
あくまでも自分の場合だが、少なくとも③の比重は今までより高くなる。組織の足を引っ張るほど嫌な感情はないから、与えられたタスクは最低限素早く・正確にこなせるよう、エンジニアの基礎能力を伸ばす方向に比重を傾けるだろう。たとえば、学習コストから避けてきたVimの導入を視野に入れるかもしれないし、アルゴリズムの実装方法を一から学ぶかもしれない。
問題は、どの程度注力するかである。時間という資源は有用であるから、③を増やすなら何かを減らさなければならない。資源配分はいつでも頭を悩ますややこしい問題だ。
正解はないのだが、やはり自分は①②を重視したい。素敵だと思ったものを作り続ける所ジョージのような生き方はマジでクールだと思うし、一方で国外での仕事に憧れる面があるからだ。この価値観から考えれば、③の優先度は少し低くなってしまう。
もちろん、①②と③はお互いに相反するスキルではなく、むしろ関連していたりする。個人開発を進めれば、市場を意識した上での設計・実装など総合的な力が得られるし、英語を勉強すれば良質な情報にアクセスしやすくなる。また、エンジニアの能力開発は個人開発の勘や実装スピードを高める効果があるだろう。
悩ましいのはどれも捨てられないということだ。
解決策のひとつはそれぞれに使う時間の量を0にすることなく、バランス配分を変えるという方法である。これはすでに述べた。
もうひとつは、①−③それぞれに効果を与えるより抜本的な解決策を見つけることだ。一石二鳥でコストパフォーマンスに優れる選択肢である。幸運にも今回は、Courseraで学習するコースをコンピュータ科学寄りにシフトさせることで解決できそうだ。エンジニアの能力開発に繋がる講義を英語で受講しようという訳である。
これは英語の専門的な言葉や文法、コンテキストを講義を通して獲得できるというメリットもある。単語帳だけではわからない専門用語のもっともらしい文脈を、講師の言葉を通して学ぶのである。
自分がこれだけ英語に固執しているのは、おそらくここ1-2年の間に海外で働く機会を得るだろうという思いがあるからだ。
昨年はバックパッカーとしてチェンマイ、バンコク、台湾、韓国、大阪、京都、奈良、沖縄と周ったが、なんやかんや国内は安全で飯が美味く、基礎的なインフラが強固でそして何より(!)言葉が通じて居心地が良い。しかし、このまま日本で身分が保証されたまま、リスクを負わずに甘え続けるのはなんだか違うような気がするのである。
一方で、ワーキングホリデーなどを通して今すぐ海外に出ても、どこの馬の骨だかわからない異国の人間に与えられる仕事は限られるだろうという想定がある。1、2ヶ月ならともかく、入国後にキャリアに繋がらない仕事に就くのはまっぴらごめんである(若ければむしろ推奨するが、今の年齢では自爆である)。
だから今は準備期間として考えている。実力を身に着けつつ、実績を積みたい今日この頃である。
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