先日、このような記事をWEB上で見つけた。
「広告ブロック」時代に、メディアは何ができるのか? | 平 和博
WEB上に存在する広告を遮断する広告ブロックの影響に関する記事だ。
アイルランドの調査会社「ページフェア」とアドビが10日に公開した調査結果によると、「広告ブロック」の世界的な利用者は、この1年で4割増の約2億人になり、それによって失われている広告収入は約220億ドル(約2.7兆円)にのぼるという。
広告ブロックの利用者は大幅に増加しており、広告収入の減少に影響しているそうだ。日本での広告ブロックの利用者は2%に過ぎないが、今後利用者の拡大は避けられないはずだ。
なぜなら、iPhoneの新OSであるiOS 9の拡張機能として、広告ブロック機能が開発可能になるからだ(iPhoneの新OS『iOS 9』は広告ブロック機能でページ表示速度が3.9倍に。通信量も53%削減(篠原修司) – 個人 – Yahoo!ニュース)。
2015年第1四半期 国内スマートフォン出荷台数 ベンダー別シェアにおけるiPhoneのシェアは約5割となっており、iOS 9が出れば大きな影響が出ることが考えられる。
ちなみに、このブログに流入するユーザーの約55%はiOSユーザーとなっている。
具体的にどうなる?
ただし、広告ブロック機能がデフォルトでiOS 9に搭載される訳ではない。あくまでも拡張機能として開発可能であるということだ。そのため、iOS利用ユーザーは、開発された広告ブロックアプリを別途App Storeからインストールする必要がある(ウェブメディアに大打撃?!「iOS 9」、Safariで広告をブロックする機能を実装か?! | gori.me(ゴリミー))。
どう影響が出る?
今後の動きを注視するしかないが、収益を広告から得ているWEBサイトは影響が大きいだろう。当ブログも、Google AdsenseやA8.net、Amazonアソシエイトなどから収益を得ているため、改善の必要に迫られている。
Ad Block Plusの実装
それでは、実際に広告ブロックがどれだけの効果があるのか。今回は、Ad Block PlusをSafariの拡張機能としてインストールし、どれだけの効果が出るか確かめてみたいと思う。なお、PC版のみの確認であるので注意していただきたい。
まずは、こちらのページ下部からAdblock Plusをダウンロードしよう。
ダウンロード終了後インストールをする。すると、以下のようなページが表示され、インストールに成功したことがわかる。
また、ツールバーを確認すると、「ABP」という拡張機能が付加されていることに気づくだろう。
それでは、実際に拡張機能を動かしてみよう。まず、ツールバーの「ABP」を押下する。以下のようなポップアップが表示されるので、「オプション」を押下しよう。
すると、以下のようなオプション画面が表示される。
「EasyList」と「控えめな広告を許可」にチェックが入っていることを確認しよう。「控えめな広告を許可」にチェックが入っていることにより、主張しすぎない広告は表示される模様だ。一方、このようなことも行われているらしい。
Adblock Plusには控えめな広告を許可する(表示する)設定のできる機能があり、デフォルトで有効になっている。Googleのような大型ウェブビジネス等の一部の企業による広告について、「控えめな広告」のリストに追加する代償としてその企業に利益の一部の支払いを求める、というようなことが行われている − Adblock Plus – Wikipedia
「公務員辞めました」で実際に確認してみた
一通り設定が確認できたところで、実際にブログを確認してみることにしよう。まず比較用として、Adblock Plusを利用しない場合の表示を確認してみる。
これはトップページ上部をスクリーンショットで撮影したものだ。社会起業大学の広告が表示されていることがわかるだろうか。
同じく、トップページ下部をスクリーンショットで撮影したものだ。careertrekとJetStarの広告表示を確認することができると思う。
Adblock Plusを作動
ここでAdblock Plusを作動させてみると、先ほどの広告が3つほど削除され表示されていることが確認できた。
おわりに
このように、Adblock Plusを使用すると3つのディスプレイ広告が簡単に削除されてしまった。広告の掲載で収入を得ている組織にとっては大きな脅威であるといえる。
ただし、ユーザーから見れば、その利便性は高くなるものだ。広告の減少により、サイト内コンテンツを注意深く見ることができるからだ。
そして、Appleの次期OSで広告ブロック機能が開発可能になることからもわかるように、今後広告は忌避されていく可能性が高い。そのため、広告以外でのマネタイズ方法を模索していくことが重要になっていくだろう。
コメントを残す