今回、成り行きでシェアハウスの人たちと共にロボットレストランに伺って来た。それほど期待していなかったのだけど、意外と踊りがしっかり作り込まれていて、よさこい祭りのような勢いを感じた場所だった。今回はそのレポートになる。
突然行くことになった
僕の家には住人が5人ほどいる。他には、一時的に滞在している外国人が数人といった形だ。先日、住人と滞在しているフランス人と飲んでいる時に、
ロボットレストラン行こうよ!
という話になった。ロボットレストランは7,000円というネズミーランド価格であるため、通常であれば行くことはなかったであろう。
しかし、フランス人が超絶美人であるため日本を楽しんでもらうために、見に行くことになったのであった。
そもそもロボットレストランとは?
ロボットレストランとは、東京都新宿区新宿歌舞伎町にある飲食店のことだ。食事をしながらド派手なショーを楽しむことができる。ロボットレストラントップページのdescriptionから引用すると、
新宿歌舞伎町にある100億円の巨大ロボットが歩くレストランです。空前絶後のエンターテイメントショーを見ながらの飲食をお楽しみ下さい。 − ロボットレストラン|トップページ
とのことだ。なんだかきな臭い感じがしてきただろう。ロボットレストランは、とってもバブリーでハチャメチャなレストランなのだ!
ロボットレストラン前到着!
参戦当日、僕らは予定通りロボットレストランに向かうことになった。行く時にややぐずついてしまったが、無事現地で集合できた我々。そこに飛び込んで来たのは、まるでダッ○ワイフのようなロボット。何とも珍妙な光景が不安を煽る。
それにしてもなんだこの外国人の多さは。黒人のキャッチと外国人の観光客が入り乱れており、国外に出てしまった感覚に卒倒しそうになる。
「まるで香港みたいだね」
と住人の一人がこぼす。
「確かにそうですね…」
と返す僕。
当然ながら香港に行ったことはない。
色の押し売りをしてくる建物内部
チケット代を支払い、実際に建物内部に潜入する我ら。ロボットレストランは地下2階にあるため、階段を下らなければならない。地下と聞けば陰鬱な暗い通路を想像すると思うが、ロボットレストランに限っていうと明るい。
いや、明るすぎる。
毒々しいまでに色が襲ってくるのだ。歌舞伎町以上の喧噪があたりを包む。しばらく階段を降りていると、ついに地下2階に到着することができた。想像していたより広い。
地下2階は、50mの屋内プールほどの大きさで、広めの通路を挟んで壁側に観客席が向かい合わせになって並んでいるという配置。席は両側合わせて200席ほどあるだろうか。なかなかシュールな光景である。実際に席に座ると、向かい側の外国人とうっすらと目が合って何とも言えない気持ちになった。
というか外国人多すぎじゃね?
向かいに座っている人の顔を見てみたのだが、ほとんど白人である。アジア人らしき顔は2人ほどしか見つけられず、いかに外国人に人気であるかがよく分かった瞬間だった。
ショーが始まる!
席についてしばらくすると、暗幕の向こう側からタキシード仮面のような怪しい格好の男性が登場。それと共に、暗幕の両側で太鼓隊の準備が始まる。あとから分かったことなんだけど、ショーは3部構成。それぞれ味のある演目であった。
第1幕
準備が完了すると、ついにショーが始まった。
色物なのかなーって思ってみてたんだけど、太鼓隊の息がぴったりでなかなか格好良い。
それから会場内では、日本風の音楽に合わせたコブシの効いた歌が流れていたんだけど、思いっきり
よさこいだった。
「歌舞伎町スーパーよさこい2015」の風景
今改めて見返してみると、太鼓隊の気合いが入りまくってて非常に熱い。めちゃくちゃ練習して本番で全て出し切るというのも何か通ずるものがあるなと感じた。
その一方で、観客側に目を移すと外国人が非常に唖然としているのが見てとれた。外国人であれば、
「Yeahhhhhhhhhhhhh!!!!!!!!」
と暴れ馬のように騒ぎ始めると予想していたが、それはただのステレオタイプであったようだ。いや、むしろ本質的にはそうなのかもしれないが、彼らは目の前で起きている事象に理解が追いつかなかったのかもしれない。それはまるで、昨今の世の中の変化を象徴しているかのようであった。
ちなみに僕も追いつかなかった。
踊りが力強くて格好良い!光と踊りのコラボレーションは最高だと思った。
第2幕
数分の休憩を挟んで第2幕が始まった。ショーは、観客席背後のパネルから動画が流れて始まった。あまり真面目に見ていなかったのだが、平和に暮らしている海の国にロボット国が侵入。海の国とロボットの国で戦争が始まるというようなものだったかと思う。僕から見て、右側が海の国、左側はロボットの国という感じ。
牛が駆け巡る
恐竜の口の中に寝床を見つけたロボット側のお姉さん
という形で何やら色々な登場人物が現れては戦っていたが、気づけば決着がついていた。最終的には、平和に暮らしていた海の国側の勝利。最後は正義が勝つのだ。
そして数分の休憩。休憩中にスクリーン上で抽選があり、「048」の席番号の人が何かに当たったようだった。おめでとうございます。
ちなみに、第2幕の上映中、僕たちはWEB予約の際に頼んでいたお寿司を頬張っていた。寿司を食うロケーションとしてはあまりにも場違いな気がしていたが、雰囲気にも流され楽しく食すことができた。また、フランス人に僕のいなりをあげたところ、とても喜んでくれたので良かった。
フランス人に僕のいなりをあげたところ、とても喜んでくれたので良かった
大事なところなので2回言った。
第3幕
第3幕は、ハッピーテイストなパレードが中心だったように思う。第3幕まで来ると、状況が飲み込めていなかった周囲の外国人がノリノリになってくる。
「Yeahhhhhhh!!!!!!!」
ほどではないが、
「Fooooo!!!!」
のレベルまで上がってきていたのではないか。
ロボット蛇が頭上まで来た
雰囲気に流されて小刻みにリズムを取りながら鑑賞していると、スタッフが光る棒を配布。ガンガン光るはずなんだけど、僕の棒は5回ぐらい振ると光が消える仕様となっていた。
曲に合わせて棒を振る。人生は棒に振らないように気をつけたい
棒振りの効果もあってか、さらに盛り上がりを見せてくる会場。
バブリーな演目
このデフレの時代にあって、これでもかとバブリーな演出を見せてくるロボットレストラン。カラフルな演者とド派手な乗り物が無秩序に現れる無法地帯。皆ノリノリである!
最終的にはロボットと女性キャストが踊って終了。Asimo並の動きを見せたロボットと力強く踊っていた女性キャストに盛大な拍手である。
感想
一通り見て、何か見てはいけないものを見てしまった錯覚に陥った。日本国内にいるとは思えないほどのカオスに飲み込まれたからだ。一言で言い表せないほどのカオスを体験できるので、日常から離れる分には行っても楽しいかも知れない。
それから、第1幕を見て強く感じたことなのだが、よさこいとの共通性を見出さずにはいられなかった。たとえば、コブシの聞いた演歌風の女性の歌、日本風のBGM、煌びやかな衣装、和傘、そして踊りと、よさこいで見られる要素が詰まっているように感じたのだ。ショーのテンションに観客がついてこれてないのもよさこいならでは。第1幕~第3幕までストーリーが繋がっていれば、よりのめりこみやすかったかもしれない。僕は十分面白かったのだけど。
あと、スタッフの人がロボットをラジコンらしきもので操作していたのも印象的だった。
おわりに
再度行くかと言われれば怪しいけど、僕は楽しく鑑賞することができた。「めちゃめちゃ金かけてますぜ!」というお店の主張を体感できるので、何か凄まじいものを見たい人は行ってみるといいかもしれない。
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